心を亡くさないで
ふぅ 忙しい。
と思わず口に出したくなるほど忙しくしております。
仕事はそんなにも忙しくはないんですが、
仕事で言われたことはついつい全力投球する性分なので、
ハタからみると空回りもはなはだしい。(笑)
プライベートもソコソコにコソコソしているので、
もうね・・・いそがしいのね。
「忙しい 忙しい」って思ってても
口に出しちゃいけないことはわかるんだけどサ。
心とか気持ちが あー忙しい!って思ってしまう。
忙しいとは、心を亡くすっていうけど
ヲレの心は亡くしちゃいないぜ^^
先日、姐さんと近所のスーパーへ買い物に行ったときの話し。
「ひろちゃん。夜ご飯はお願いね^^」
「もちろん。僕はあなたに対してノーはありませんよ。」
「なになに?」
「あなたに対しての答えは三つです。」
「なになに?」
「ハイ!か イエス!か 喜んで!」
そんな会話を心の中で楽しんでいます(爆)
「あたしトイレに行ってくるわ。」
「あっヲレも行くわ。」
先ほどのポジティブ一人妄想から現実に引き戻されてトイレに向かいますと、
「うわ~~~ん!!!」
「びえ~~~ん!!!」
男性用か女性用のトイレの中から子供の泣き叫ぶ声がします。
二人で歩きながら「おぉ 泣いてるね~」なんて言いながら
それぞれのトイレに分かれます。
その時点でわたしの心の中では、
子供が泣き叫ぶ=女性用トイレでお母さんと一緒にいた子供が泣いている。
の図式が成立していたのです。
広い男性用トイレに入ると泣き叫ぶ子供の声が響いている。
女子トイレで泣いているには声が近いよな・・・
立ち用のトイレには誰も姿がないし、個室も扉が全て空いているし、
まっ 女子トイレだろう・・・
「〇〇くんがおら~ん ヒック」
「〇〇く~ん ヒック」
明らかにこのトイレからの声だ。
恐る恐る最初の個室をそーっと覗くと・・・
ズボンを下ろし便器に座ったまま足をぷらぷらさせている男の子がいた。
顔は上を向き目をつむっている。
鼻水は大量に噴射されアゴまでぐちゃぐちゃになっている。
「〇〇くんがおら~ん エッグ」
「ブッ!」大量の鼻水噴射開始。
「エッグ ブッ エッグ ブッ」
「ボク どした?」思わず声をかけました。
涙と鼻汁とよだれでヒック ヒック言いながらこちらを向いた彼は
「〇〇くんがおら~ん ヒック」
(ちなみに “おらん”と言うのは出雲弁で“居ない”と言う意味です)
「○○くんがおらんのか?」と聞くとコクリとうなずく彼。
「わかった。おっちゃんが探してきちゃるけんな。」コクリとうなずく彼。
ハイか イエスか 喜んで!
きびすを返しトイレを出たわたしですが、ハテ?
〇〇くんはいずこに?
ここは安くて広い大きなスーパーです。
時間帯は午後4時で、お店の出入り口の横にあるトイレ。
お客さんは出る人入る人で何が何だかであります。
再びきびすを返してトイレに戻ると声がしません。
恐る恐る個室を覗くと彼は泣き止んでいて、こちらをジッと見ています。
「おっちゃんな、○○くん探したけどわからんかったわ。」
するとみるみるうちに鼻の穴がヒクヒクしだし、
大きく見開いた目にはウルウルと涙が溢れてくるじゃないですか!
ここで男性がひとり小用に立つ。(二十代)
ふと殺気を感じゆっくり振り返ると、小用中の男性はわたしを見ている。
このシチェーション どう見てもヲレ 変質者だよね^^;
ええい!どうにでもなれ!
子供の方に向き直すと、彼は泣くのを必死で堪えているようで、
こちらの返答を待っているように見える。
何か言わなくちゃいけない・・・どうしよう・・・
そうだ ママだ。ママと言う言葉を出せばいいのかもしれない。
「マ・・・ママを探してみようか?」
彼 顔を横に振る。
ウソでしょ~~~
「ママじゃないの?」
彼 うんうんしてる。
「誰を探してほしいの?」
彼 『おかあしゃん』
そっちかーーーーーい!
「わかった。おっちゃんが探してくるけんな。」
うん。
再びトイレを出たわたしですが、ハテ?おかあしゃんはいずこに?
するとおかあしゃんらしき女性と、
彼のお兄ちゃんらしき男の子が女子トイレから出てこられまして
すかさず「あの~ おかあさんですか?」
「はい。」事の次第はわかってらっしゃるようで、
スミマセンの気持ちが体とお顔から察しできました。
「おかあさんを呼んでらっしゃってて・・・」
「はい。でもわたしが男性用に入るのは・・・」
「ボク 行ってみるわー!」
全力でトイレに入って行く彼のお兄ちゃんですが、
全力でチョロ松級のアニキだよな~
すると全力アニキが叫ぶ!
「おかあさん ○○君 うんちしとる!」
火に油を注ぐようなこと言うなよ!
「おかあさん。 うんち 黄色いよ!」
叫ぶなバカアニキ!
「今、男性がひとりいらっしゃるのでその方が出られたら入ってください。」
「大丈夫ですか?」
「はい。わたしがここで見ていますから。」
男性がいぶかし気にわたしを見ながら出ていく。
「はい。どうぞ 行ってあげてください。最初の個室です。」
男性用トイレの前で門番のわたし。どきどきしているようだ。
済んだようでおかあさんが奥の方から「すみませんでした。」
見ると手洗いで手を洗っておられる。
例のチョロ松アニキが手洗いをすっ飛ばし出て行こうとするのを
「○○!手を洗いなさい!」とおかあさんの一喝!
アニキ 「う”ぇ~~~だ」
おかあさん 「ほんとにすみませんでした。」
「いえいえ どういたしまして。」
「ちゃんとお礼言いなさいよ。」と泣き叫んでいた彼に言う。
トイレットペーパーなのかハンカチなのかわからないが、
泣き顔の汁をきれいにふき取ってもらっているようだ。
小さな声で 「ありがとうごじゃいました。」_(._.)_
チョロ松アニキに比べちゃんとした子だ^^
ひとしごと終えたわたしは小用に立ち、たかだか三分間の出来事を振り返っている。
ヲレは間違ったことをしていたのか?
あの男性が通報したらどうなる?
あの子供が叫び出したらどうなる?
あの子供が正しく今の教育をされていたらどうなる?
(知らない人に声を掛けられたら逃げるとか、防犯ベルを鳴らせるとか)
困った人がいたら声をかける。
それが人ってもんだろう。
それが日本人の心ってもんだろう。
ヲレは心を亡くしちゃいないぜ^^